親愛なる貴方様。




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私達は街から離れ、人気のない公園へと向かった。そこには大きな噴水があって夏場は夕涼みが出来る。

確かこの公園も何度かあいつと来たっけ。

夏はアイスを食べて、冬は肉まんを食べて、それで明日はどこに行く?って遊びの話しをして。

お互い勉強が嫌いだったから進級出来なかったらどうしようって言って、

だけど二人一緒なら別にいっかってまた笑って。


いつも一緒で隣に居るのが当たり前だったのに、どうしてもうどこにも居ないの?

私はどうしたらいいの?




『ねぇ、教えて。これは本当に條原敦也からの………あっちゃんからの手紙なの?』


久しぶりに名前を呼んだ。


あの日から呼ぶ事がなかった幼なじみのあっちゃんの名前を。



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