天神学園大新年会
「こはくさんも、その一人でげしょ?」

クモノスが言う。

「え?僕ですか?」

キョトンとするこはく。

「貴女の女神様みたいな微笑みで、明日も頑張ろうって思ってる鬼の教師がいる。貴女が時折学園の中庭に姿を見せに来る事で、明日も学校に来ようと思う生徒がいる。貴女の何気ない一言で、救われている嘘つきもいる」

「嘘つき?」

「ああ、こっちの話でやーんす」

クスクス笑うクモノス。

そんな彼女に。

「オカーン!鍋が吹き零れちゃった!どうしようっ?」

雛菊の声が聞こえた。

「ああぁあぁあっ!何でそんないっぱい具材入れて強火にするんでげすか!具を入れたらもう弱火でいいんでやんすよぉっ!」

クモノスは慌ててパタパタと駆けて行った。

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