天神学園大新年会
そんな二人の頭を。

「いたっ!」

「あいてっ!」

少し強めに叩くお初の杖。

「正月早々、宴会場の衆目の中で、何て艶っぽい声上げてんだい、あんた達は」

厳しい表情で二人を見据えるお初。

「恋愛大いに結構だけど、ここは仮にも学び舎天神学園だからね。不純異性交遊は認めないよ?宴ちゃん、ゆりちゃん、悪ふざけも程々にしときな?」

杖の一撃で宴の呪縛から解放されたゆりは、篭絡されかけていた事に別の意味で赤面する。

「う、うるさいババァ!あと一歩で融様に、その小娘を献上できたものを!」

人外ならではの蛇の眼でお初を威嚇する宴だが。

「喝っっっっっっ!!」

お初の裂帛の気合のみで、宴は宴会場の端…壁際まで吹き飛ばされてしまう!

「宴ちゃん…主も大事だけど、私は学園の教頭だよ?尊敬の念を忘れちゃいけないね」

お初はそう言ってニッコリと微笑みを浮かべた。

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