天神学園大新年会
千鳥足のようで、意外と真っ直ぐ歩くこはく。

流石剣客にして武道家。

正中線がしっかりしている。

徳利片手に歩いていった先は。

「あ~き~ほ~くんっ♪」

天神学園きっての小動物、秋帆の席の右隣だった。

「えへへぇっ、夕城 こはくですっ、はじめましてっ」

「あ、は、はじめまして…」

何という大人のしぇくしぃさ。

黒縁眼鏡が曇るほどに赤面する秋帆。

「うふふっ、お近づきの印に…おひとつどぉぞ…」

こはくは徳利を傾け、しまじろうの時と同じように熱燗を注ぐ。

てか奥方、それ猪口じゃなくて天ぷらのつゆが入った小皿…。

< 152 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop