天神学園大新年会
トロンとした瞳のまま。

「秋帆君の肌、スベスベぇ…」

秋帆の胸に頬を寄せ、そのままツツツ…と正座した彼の太股にまでずり落ちるこはく。

何と、こはくを膝枕する形になってしまった。

これでは秋帆は逃げられない。

しかも。

「ハッ!」

ようやく秋帆は刺し貫くような視線に気づいた。

左隣で、丹下『スペシャルハレンチ』雛菊が、ジッとジト目で睨んでいる!

「ひっ雛菊ちゃん!」

「秋帆君」

一言呟いたきり、ジト目のまま何も言わない雛菊。

秋帆は知っている。

快活で元気でアホの子雛菊は、無口な時の方が怖いのだ。

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