天神学園大新年会
とりあえず上着を脱ぎながら、雛菊は静江と並んで廊下を歩く。

「雛ちゃん、帰って早々悪いけど料理手伝ってくれる?龍太郎もお昼くらいには帰ってくるらしいから」

「龍太郎、昨夜も補習だったんだよ」

雛菊の言葉に、静江は表情を曇らせる。

「ねぇ雛ちゃん…龍太郎の成績どうなの?ちゃんと進級できるのかしら…」

「うーん…」

雛菊苦笑い。

「先生達も必死に龍太郎に(暴力的な)指導してくれてるんだけどさぁ…ほら、龍太郎は昔から勉強苦手じゃない?」

「そうねぇ…」

頬に手を当て、溜息をつく静江。

「お母さんに似ればよかったんだけど、残念ながら龍太郎はお父さん似だから…雛ちゃんも龍太郎の勉強、よく見てあげてね?」

「あははは…」

そんな雛菊も、父の血を半分受け継いでいる。

あんまり勉強は得意ではない。

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