天神学園大新年会
台所に入り、雛菊はエプロンをつける。

準備されているのは、既に静江に調理された昆布締め、伊達巻、黒豆、豚の角煮、紅白のかまぼこ、栗きんとんなど。

おせちの方は重箱に詰めるだけらしい。

鍋の方では上品な醤油出汁と、別に餅が茹でられている。

雑煮のようだ。

冷蔵庫を開けると、寒鰤が入っていた。

これは刺身用。

テーブルの上には、新巻鮭が鎮座している。

「雛ちゃんは、おせち任されてくれるかしら?母さんはお雑煮準備するから」

「わかったぁ」

二人の女性は、忙しく準備を進める。

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