天神学園大新年会
「はいはい、二人とも元旦早々喧嘩なんてしないで下さいな」

静江の仲裁で、狂犬みたいな二人は睨み合いつつも矛をおさめる。

「部屋に食事の準備してるから、龍太郎も荷物置いたらすぐに来て?お父さんも、ほら、御屠蘇の準備してますよ」

「お!いいじゃねぇか、雛!酌してくれ、酌!」

「ん?いいよぉ?その代わり酔って絡んだりしたらヤダよ?」

「がっはっはっ!言うようになったな雛ぁっ!」

家族が揃い始め、俄かに賑やかになってきた丹下家。

昇竜と龍太郎は座布団の上に胡坐をかいて学園での様子を話し、雛菊と静江が料理を運んでいく。

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