天神学園大新年会
クルリと振り向く龍太郎。

「兄貴もだ」

「や、ちょっ、待てよ龍太郎…!」

以前天神学生寮に訪れた時の、苦い過去が甦る。

龍二もまた。

「ぐえっ!」

龍太郎の膝蹴りを食らって地面に蹲る。

…丹下家最弱だった末弟の蹴りを食らい、悶絶する父と兄。

それを見下ろしながら。

「…苦しませずに気絶させるつもりだったんだがな…」

龍太郎は渋い顔で頭を掻きながら、部屋へと戻った。

「まだまだ修行が足りねぇな…雑煮食ったらロードワークに出かけよう…」






< 191 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop