Alien執筆言い訳日記(ブログ的な何か)
12月2日 帰り道が見つからない
遠くまで来たって思ってた。それにしてもどこにもないことだけがわかる。もうない。もうどこにもない。ここがゴールだと言い聞かせる。一足ごとがゴールだと。だがこの言い知れぬ焦燥はどこから来るんだろう。
帰り道が見つからない。
どこにいても楽しく暮らしていける。だれといてもそこに言い知れぬ愛が溢れてる。それなのに帰る道が見つかない。ここがどこなのか一瞬わからなくなる。なぜ、どうして自分がここに居るんだってことを。記憶が途切れる。風景が遠ざかる。もう済んだと言い聞かせていることが不意に蘇る。だれか俺を連れ戻して、あの懐かしさの中に立たせてくれないかって。それが叶ったら、俺はもうどこにでも行けるし、もうどこにも行かないだろう。
帰り道が見つからない。
懐かしさというものをすべて失った。世界がおろしたての迷路のように迫ってくる。父さんも母さんも遠くにいる。迷子の猫のように、ただ泣くということだけをしなかった日々が俺を迎えに来る。
…って気分だった。今日、この日という日が。