Alien執筆言い訳日記（ﾌﾞﾛｸﾞ的な何か）

5月10日 一晩のみの新キャラ

　穂刈さんのことなんですがね。とうとう裕に行きずりさせちゃった…ごめんな裕。でもそんな一夜の関係だって、人生の岐路になっちゃったりするというのが生きるってことの醍醐味なんで。まぁ、いいだろ。

　最高に荒れてた頃、取っ替え引っ替えというのをやってみたことがある。よくフィクションでもノンフィクションでも言われてたし、噂のそういうのってどんなもんなんだって。全世界のルールが崩壊してた頃だったので、そういうのもありだって思ってた。

　しかしこれが思ったより自分にとってキツい所業だった。一人一人の人間は私にとって、顔のないただの行きずりにはなりえなかったというオチ。それでも苦悶しながらそんなことを続けていて、ある日のある男とやって、もうダメだって思った。

「君は、そういう人じゃないでしょ。こういうのダメでしょ」

　そいつとやった後に、しみじみ言われた。マジで自分が嫌になった。で、そういうのはおしまいになった。

　まぁ、その後にもなんやかんやとあったけど、知らない人とするってのは…まぁ…よっぽどじゃないと出来ないわなぁと。その頃のいろいろ面白い武勇伝はありますが、今回は自己嫌悪になった話。若いね青いね。

　ちなみに穂刈さんは書き始めは細マッチョ以外は全然ビジュアルイメージ湧かなかったけど、最後のほうで、アルスラーン戦記のダリューンと黒バスの青峰くんあたりが浮かんできた。ああぁ〜かっこいいじゃないの〜穂刈さ〜ん！

　というわけでもうこれ以上出演する場面ないから前もって作っといた穂刈さんのデータ晒しとく。

名前：穂刈壮志（ホカリソウジ）
年齢：40歳
身長：168cm
体重：58kg
職業：殺し屋
服装：黒のＶネック半袖Ｔシャツに茶のパンツ
趣味：読書

　殺し屋なので、中国の古典『史記』に出てくる実在の刺客“荊軻”の詠んだ詩、

風蕭蕭兮易水寒　
壮士一去兮不復還

（風蕭々（しょうしょう）として易水寒し。壮士ひとたび去って復（ま）た還（かえ）らず）
の、壮士をもじって壮志と名付けた。ただし荊軻は秦の始皇帝の暗殺を依頼されたが、追い詰めたものの果たすことが出来ず、始皇帝に斬り殺された。穂刈さんのほうが多分優秀だと思う。



　詩リレーの中で壮士というテーマで書いた詩がある。これも荊軻のイメージをモチーフにして書いた。折角なので、穂刈さんの詩としてネタバレしておく。


『刺客』

暴言と匕首で人を斬り
いまこの岸辺で座っている
不意にかの暗殺者のことを思った
闇愚な王のために命を落とす己を
壮士と言えたあなたを
少しだけ羨望した

それはいつだって無様で醜い
裏切ることに慣れはない
狂犬を飼い慣らす主は
その管理に放し飼いを選ぶ
逆流する血を衝動に変えて
それを誰が望むのかと訊く
答えはない

暗闇の一部である右手に
そっとくちづけた
その苦さが胸に溶ける