Alien執筆言い訳日記(ブログ的な何か)
9月22日 丸木戸マキという作家



 最近、珍しくハマっているBL漫画家、丸木戸マキ。具合が悪くて書く気力がなく、無料コミックサイトを漁っていて先週見つけた。新人さんなので、デビュー作は『ポルノグラファー』、と2作目『アケミちゃん』。既刊は2作。祥伝社の月刊のonBLUEで現在連載中。

“大学生の久住は、ポルノ作家・木島の腕を骨折させてしまい、口述筆記で代筆することに。仕事をはじめて数日。
淫らな文章を読み上げる木島の声は久住の耳を責めたて、疼いた下半身は完勃ち状態に…。「抜いてあげようか? 口でしてあげる」。からかわれた久住は、その日から木島で“エロい妄想”をするようになってしまい――? 純情大学生×思わせぶり官能小説家のお子様厳禁セクシャル・ワールド。”
(amazon『ポルノグラファー』商品説明そのままコピペ)

 『ポルノグラファー』をピクシブコミックで1話だけ無料で読んで、続きが読みたくて買ってしまったという…我ながらミーハーなスタートですが、これがその先が更に良かったんだな…。買ってよかったと久々に思えた、地味だがフェティッシュで叙情的な良作。

 一方『アケミちゃん』はというと、

“人生まだ諦めていないクズ男と男運のない男。前科持ちで、金の無心をしに田舎に戻ってきた蒼介は、家業のスナック「アケミ」で働く元同級生の静雄に再会する。かつて、女顔をからかい、「アケミちゃん」と呼んでいた蒼介に苦い顔をする静雄。しかし、エリート家族から絶縁を言い渡された蒼介は、手切れ金を親から受け取るまで、と静雄の家に居着いてしまう。誰にも言えなかった蒼介の苦悩、初めて知る静雄の過去、お互いを知る時間は短く、蒼介の東京に帰る時は近づき――。”
(再びamazon『アケミちゃん』商品説明そのままコピペ)

 これがなんとも昭和チックで味のある話なんだよなぁ。山田太一の70年代テレビドラマにありそうな、善悪の輪郭の曖昧な、白黒つかないけどそれが人生だよな…というリアリティがにじみ出てる。

 それにしても、俺のような面倒くさい嗜好の、他人の書いたものではほぼ満足行かないような狭さを一瞬で掻い潜ってハートまで届いてしまったことに、不覚と驚きを禁じ得ないのです。この人の作品はBLの枠では語りたくないなぁ。







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