Alien執筆言い訳日記(ブログ的な何か)
10月21日 ベルセルク
昔のアニメで恐縮だが、ベルセルクを先週あたりからyoutubeで観てた。本日最終話を観終わった。
物語のテーマ性と陰影のコントラストが大変良く、ハマりました。アニメは平沢進が音楽やってるせいで、テーマ曲の『FORSES』はたまに聴いてはいたんですが、本編を一切観たことがなく、興味もなかったんだが、旦那が『ヒマだ。なんか観るもんないか…』と言って観始めたのがきっかけ(実は、旦那は友達と高校生のころ全編観てるらしい。そして全部忘れたそうで)。
「何千人の仲間、何万人の敵の中で、ただ一人、お前だけが俺に夢を忘れさせた」
だいたい、好きな言葉なんてものを持ったことがない私だが…この台詞は刺さるね。これは友情の言葉でもなんでもないんだよ。私の解釈ではね。
それは、人としての最後の迷いだった。
夢のために一切のブレを排除できた。そのグリフィスが孤独という闇の中で、それを埋める男と出逢ってしまった。欠乏を埋めた男が去ったときに、彼は喪失によって目的からブレた。致命的なまでに。
彼にとってガッツは、例えるなら「ゲッセマネの園」だ。来るべき自分の運命の直前で現れる最後の試練。そこから逃げたいと思う。その運命が過酷だとわかっているから。だが、悪魔の誘惑は甘く巧妙である。悪魔は囁く。外側の愛で孤独を埋めよ…と。3年の戦場での蜜月。それを失ったときに心が折れる。外側に頼ったものはいつでも崩れおちる。外側には始まりと終わりがあるからだ。
だから彼は言う。「ただ一人、お前だけが俺に夢を忘れさせた」と。凄まじい素晴らしい誘惑だった。この私をそこに陥れたお前は最高の輝きだった。だが私は行く。運命にこの身を捧げに。お前は私の目的ではない。
「捧げる…」
生贄はどっちだろう?
ガッツ?それともグリフィス?
この地上に生贄でない肉など存在しない。
「捧げる」といった瞬間
グリフィスは自分の存在を
運命に生贄として投げ入れた
同じことをうちの旦那に思った。
それも過去のことだが。
最高の誘惑!ブラヴォ!
だが私は行く。
孤独を他者で埋めない。
そして初めて
真の自己を見出すのだ。