Idol×Idol


「で、どっちがいい?」
「う〜ん…初音遊さんですかね?」
「おっ遊か〜!見る目あるねえ〜」
「で、柚木先輩はどっちがお好きなんですか?」
柚木先輩は朝ごはんらしきサンドウィッチを頬張りながら言う。


「勿論、麗様だよ!麗様はドSなんだけどね、それがさ、遊と麗の絡みが…」
「は、はぁ…」

柚木先輩のオタクスイッチが入ったので少し引いた。
柚木先輩は伊達に言う“腐女子”でたまにスイッチが入ると訳の分からない事をずっと言っている。
男同士のイチャイチャが好きらしい。
先輩のここが嫌いな事は口が裂けても言えない。


「……でさぁ〜!…って、愛美聞いてる?」
「え?あ、あ…き、聞いてますよ!てか、ほら!会社着いてるんで」
「あ、いつのまにか着いちゃった☆てへぺろ☆」

てへぺろってなんだ…?
なんが舌出して何かを失敗して「やっちゃった☆」みたいな顔してるけど。
やっぱり先輩は訳の分からない事を言う。もうついていけれない気がする。


「じゃ、私は情報部なので五階行ってきます。またお昼で。それじゃ」
「えーい!頑張ってね〜」

私達は毎日会社の受付の前で個人の部に別れる。

…っと、いい忘れた事。
私と柚木先輩は一応大手企業の社員。私は情報部で柚木先輩は多分偉い部のリーダー。

仕事の話はしないので全く部がわからないが。アイドルのキモオタ柚木先輩だがよく海外に出張に行ったりする偉いさん。

社長の秘書も勤めていると聞いた事もある。


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