王子様は生意気ルーキー!?
二人の王子

大河サイド

本当に無意識だった。

気がついたら...結愛を少しだけ引き寄せ、キスしていた。

パレードに夢中になっていた結愛は抵抗する暇さえ無かったんだろう。

驚いて固まっている。

ゆっくり離れた唇は、ほんの一瞬しか触れていないのに熱い。

ようやくハッとした結愛が俺から少し離れる。

「な...なん、で...?」

もう、自分の中に隠しておくのは限界だった。

「好きなんだ、結愛。」

まっすぐに見つめて言う。

「.....え」

その瞬間、結愛の瞳から涙がこぼれた。

「ごめんっ....ごめんねっ!」

結愛は泣きながらその場を後にした。
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