レンアイゲーム
まじで最悪。
今日は厄日か。
「……あ」
何気なく窓の外をのぞくと、向かい側の校舎の教室に森刹那の姿を見つけた。
真面目に授業の内容をノートに書き写している。
……と思ったら、ふと、森刹那がこっちを向いた。
近くも遠くもないこの距離で、目があった。
すると。
『バーカ』
口がそう動くのが見えた。
な、な、なにあいつ!
「この最低変態野郎ーっ!」
ムカついたから、力の限り叫んでやった。
「はい、飯島。ちょっと黙ってような」
ガラッとドアを開けて、先生がそう言う。
「………すいません」
ああ、本当に最悪!
もう一度窓の向こうに目を向けると、
『マヌケ』
「んなっ…!?」
今度はマヌケ!?
「まっ、マヌケって言う方がマヌケなんだ~っ!」
「飯島、バケツ追加しようか、ほら」
今度は、先生がバケツを持ってやって来た。