レンアイゲーム


「あ!あたし、次家庭科なんだー。移動教室だから急がないと!またね、刹那」

サキはチュッと俺にキスをすると、バタバタと資料倉庫を出ていった。



あいつは、自分が俺のただひとりの大切な彼女だと信じてやまない。


他の彼女もそう。

彼女に限らず、この学校の女子達も。


俺が“かっこよくて優しい王子様”だと信じている。
実際は、それを演じてるだけ。


簡単に騙されて、バカなやつら。





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