レンアイゲーム
「うわっ、びっくりした~!里奈か!おはよ」
「あはは、おはよ」
笑いながら、里奈はあたしの隣の席に座る。
てゆーか、「何年寄りみたいなこと言ってんの」って。
あたしやっぱり、老人!?
「…んで、何?ずいぶん嬉しそうじゃん!」
さすが、里奈はカンが良い。
小学生のときから、里奈に隠し事はあまり通用しなかった。
好きなひと。
悩みごと。
とにかく言い当てられてきた。
今回もまた、言い当てられちゃったな。
「あんね~、プレゼントもらっちった~」
ぐふふ、と笑いながら、鞄に入れていたプレゼントを見せる。
「え~?誰から?」
「分かんないけど、後輩ってのは確か」
里奈にメッセージカードを見せる。
「ほんとだ、飯島先輩って書いてるね。ね~、開けてみてよ」
ちょっと勿体ないような気がしながらも、あたしは包装紙を丁寧にはがしていく。
白い長方形の箱の中から出てきたのは、キーホルダー。
ハートが真ん中で割れた、その片方。
半透明のピンクのそれには、宝石みたいなキラキラした小さなストーンがいくつも散りばめられていて。
「かわいい~」
鞄に付けようかな。
ちょうど、何か付けようって思ってたし。
早速あたしは、鞄にキーホルダーを通した。