レンアイゲーム


「あ、あんたに話すのなんか不謹慎だけど、しかたなくだからね!……あ、あたし…ストーカーされてて……」


余計な前置きを入れて、飯島が話す。


「……ストーカー?いつから?」

「あたしが気づいたのは、先週……」

「どんな感じに?」


「が、学校出てしばらくしてから、後ろに気配が感じるの。それで、家に帰ると、毎日じゃないんだけど、電話かかってきて……、“今帰ったね、お帰り”って、言われるの……」



飯島の手の震えは、止まらない。


「昨日は、“愛してる”って殴り書きされた手紙が、下足箱に入れられてたし……あたし、ほんと怖くて……」


……やべー内容だな。


「……親には言ったか?」
俺の問いかけに、飯島は静かに首を横にふる。

「あたしのお母さん、シングルマザーなの。これ以上お母さんに負担かけたくなくて……。親友にも相談しづらいし、どうすればいいか分からなくて……」


ポタポタと、飯島の目から涙が落ちていく。



……こいつ、泣くんだ。

いつもは気ぃつえーのに。


こんな姿、俺以外の男子に見せたら襲われるぞ~。






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