3年分のキス
「…たかおちゃん」
何度、彼の名を呼んだだろう
わたしはずっと彼の手を握ったまま
彼の名を呼び続けた
気づけばもう、2時間がたつだろうか
昨日の夜は、あんなに二人で笑いあったのに
昨日の夜は、あんなに二人で愛し合ったのに
どうしてこんなことになってしまったの?
考えれば、考えるほど
目の前の彼の横顔が滲んでくる
もう、我慢できないよ…
「たかおちゃんっ!」
その瞬間溢れた涙が彼の手のひらに落ちた