3年分のキス
「どうしたの?」
彼女はわたしの肩を持って優しい声で尋ねた
ふいに、あの時彼女が言ってくれたことを思い出して
申し訳ない気持ちになった
「ごめんなさい……応援してくださったのに」
「…どういうこと?」
「…頑張れませんでした、わたし」
彼女はいまいち状況が掴めていないようだった
今にも途切れそうな声でわたしは続ける
「…お見合いの話がきていて、それを受けることにしました…」
彼女は何も言わなかった
ただただわたしを慰めるように
背中をさすってくれていた