3年分のキス
「…未練がましいよなぁ、自分」
わたしはそう呟いた
今は大学の食堂でランチタイム中
決心がまだつかずに2週間たったある日のことだった
「…何、どしたの」
親友の麻那がわたしの顔を覗き込む
麻那は最近ずっとテンションが低いわたしにも
優しく付き合ってくれる
TV番組の雑誌か何かをめくりながら彼女は続けた
「心結がそんな風に思う相手、いたんだ」
そんな風に思う相手、もういないはずなんだよ、麻那