3年分のキス
「……」
麻那がページをめくる手をみながら
時が一秒一秒流れていくのを感じていた
今ごろ、たかおちゃんはどうしているだろうか
ドラマの撮影だろうか
雑誌の取材だろうか
誰と一緒にいるんだろうか
「…まぁ、たまにはあるでしょそんなこ……」
麻那の言葉が途中で途切れた
なぜなら
わたしが椅子からものすごい勢いで立ち上がったからだ
「…心結?」
わたしの視線が麻那のめくるページに釘付けになっていた