3年分のキス





麻那はびっくりした表情を浮かべている

気付けばわたしは立ち上がったまま号泣していた

周りの目なんて気にならなかった



「ちょ、何で泣いてんのっ、そんなに西崎たかお好きなの?」



そう聞かれてぶんぶんと首を縦に振る

わたしが好きなのはたかおちゃんだけ
ってそんなこと聞かれなくたってわかってるのに



「…わ、わーったからっ、とにかく泣きやんでっ」



麻那は焦った様子でなき続けるわたしを慰めてくれる

泣くほど好きなのか、と麻那は雑誌をわたしに渡してくれた





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