3年分のキス
罪悪
小鳥のさえずりが聴こえて目を覚ますと
なんだか今までみていた世界が別物のように思えた
蓮はまだ、隣で寝息をたてている
おなかの下あたりにまだ、昨日の熱が残っているような気がして
いてもたってもいられなくなった
わたしは彼を起こさないようにそっとリビングにむかった
カーテンをあければ
そこにはいつもと同じ景色が広がっている
「…仕方ない」
ぽつり、わたしはそう呟いて朝食の準備をすることにした
もう、昨日のことは思い出さなければいい
そう自分に言い聞かせて。