3年分のキス
″ん?″
とわたしの顔を覗き込むたかおちゃん。
「どうして、に、西崎さんはここに…?」
″西崎さん″
この響きがどうも不自然で、言葉に詰まってしまう。
そんな風に呼んだの、たぶん一番最初に出会ったときぐらいかな。
彼もきっと、知らないわたしに″たかおちゃん″なんて呼ばれたらびっくりするんだろうな。
「あぁ、俺の親、蓮の親の恩師っていうか、教師やっててそれで蓮のお父さん教えてたことがあるみたい」
「そう、なんだ…」
「そ、んで俺はその付き添い。まぁ蓮とは普通に仲良いしな。親も来てる」