3年分のキス




「どこいくの?」


まだまだ緊張したまま
わたしはたかおさんに尋ねた

車窓に外の景色が流れていく



「なーいしょー」


「なんでよぉ」


「着くまでのお楽しみね」



そう言ってたかおさんはハンドルから片手を離して
わたしの頭を撫でた

心臓が波打つ
思わず彼のことを見つめてしまう


しばらく見つめあう

そしてふたりして笑う


そんなことも最近は少なくなくなっていた



ほらまた期待しちゃうの






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