真夜中・十二時的彼氏。~ミッドナイトナカレシ。~
「…ほ、本当に信じていいのね。そして何とかしてくれるのよ、ね?」

「…ああ。」

「…信じちゃうよ、『真夜中の十二時』…」

「ああ、任せとけって!

…実は僕自身、こいつは怪しそうだと思う奴は、ある程度ピックアップ出来ている。

ただ、そうは言っても、決定的な証拠が、見事なほど、ないんだ。
そこで心?君の方でも、何かこの嫌がらせに対して、気付いた点があれば、僕に情報を提供して欲しい。

何でもいいんだ。何か、無いか?

頼む!」

心は正直、驚いていた。明らかに、今までの『真夜中の十二時』とは違う真剣さに…

「…ねえ、心?聞いてるの?ねえ、心!」

「…あ、はい、き、聞いてます。」

上の空だった心は、不意をつかれ、思わぬ事を話し出した。

「…たった一つだけ、印象深くあったのは、圭…」

心は、ハッとして口を押さえた。そして小刻みに身体を震わせ、その目にはうっすらと涙を浮かべていた。

-な、何を言おうと私…

ううん、いいのよ、もうすでに、私の味方は『真夜中の十二時』だけ…-
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