真夜中・十二時的彼氏。~ミッドナイトナカレシ。~
-なあ、雪村、お前俺の好み。俺の女になれよ。

もしお前が俺の女になるなら特別…-


-いてっ!いきなりはたきやがって!何が気に入らねえんだ!

…何?それが無ければ何も出来ないくせに、だって?


…所詮、この世は『金』だろ?-


-…世の中見てみろ。金で解決できない事なんて、まずないだろ?

ニュース見てみろ!誤って人殺しちまっても、最終的には、金だ。

ましてや愛なんて、金で買えちまうはずだろ?-


-…解ったよ。この俺の力、侮るなよ。いつか、痛い目に遭わせてやる…-


「塚田勇平!ア…アンタ本当にそんな事を理由に、私を…圭子を!

人でなしっ!」

「う、うるさいっ!お、お前が悪いんだ!お前だけが、俺の思い通りにならないから!

そ、そんな奴、今まで一人もいなかった!

そんな奴、この世にいたら駄目なん…

ヒッ!」

勇平の言葉を遮るかの様に、圭子の持つナイフが、勇平の首筋に突きつけられていた。
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