真夜中・十二時的彼氏。~ミッドナイトナカレシ。~
「最近、学校の更衣室で体操服を無くしたのは本当だけれど、それは誰にも言ってない事実。誰も知らないはず。

…あえて言えばそう、私の体操服を盗んだ犯人しか…」



その晩、『真夜中の十二時』に、今日自分あてに、その様な卑猥な手紙が届いた事実を伝えた。

「そ、それって、見方を変えれば、脅迫状じゃないか!

大丈夫かい、心!?」

「ええ…今の所は。でも、コイツ、本気で異常。やってる事も、考えている事も…

きっとまた、コイツ私に何か仕掛けてくるよ!?

ねえ!『真夜中の十二時』!私…怖いよ!

…ねえ、やっぱり電話だけの付き合いなの私達?
しばらくの間だけでも、側にいて私の事、守ってよ!ねえ、お願いよ…」

半泣きになりながら、心は『真夜中の十二時』に助けを求めた。
だが、『真夜中の十二時』から帰ってきた返答は…

「それは…出来ないよ。」

「な、なぜ!?」

「…相手の正体も分からず僕が出て行ったら、それこそ僕と同じ、正体不明…ええと、仮に『姿無き恋の野獣』とでも名付けようか。
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