すれ違い
「拓人‥‥」



じぃーんとして拓人を見つめる



「クリスマスプレゼント」



拓人はあたしの頭をなでながら微笑んでそう言った



「へ‥‥‥?」



「それ、渡せなかったから」



‥‥‥‥‥だからあの時何か言いたそうだったの



あたしが期待してないなんて言わなければくれていたの



‥‥‥‥‥‥‥



ギューッ



言葉がでないぐらい胸がいっぱいになりただただ拓人と密着したかった



「お礼は雪葉でいいよ」



「ケーキでしょ」



「ゆ・き・は」



耳元で囁くように言われて顔が赤くなった



「もう待てないっ」



そう言ってあたしをまた押し倒しキスの雨を降らせる



あたしは恥ずかしくて目を閉じたかったけど、それよりも拓人を見ていたい気持ちの方が強く頑張って目を開けていた
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