契約恋愛~思い出に溺れて~
達雄とは二年も付き合ってきた。
体の関係があっても、一度もユウへの気持ちが揺らいだことなんてなかった。
なのにどうして。
英治くんは、二年も前から知り合いでも、
電話番号を交換することすらなかった間柄だったのに。
今日のあの会話だけで、私はどうしてこんなに揺れてるの。
「どうしよう」
泣きそうな声で呟いても、誰も私を助けてはくれない。
心細さに、身震いがした。
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