契約恋愛~思い出に溺れて~
「いつでも良いからね」
心の中を読まれたようなセリフが返ってきて、私の頬が熱くなる。
よかった。
勇気を出して、ここにきて。
あのまま、悶々と小さな嫉妬を繰り返していたら、いつか大爆発を起こしてケンカになったかも知れない。
思い切って踏み出してみて、それを受け入れてもらえて。
何だかとても安心した。
「さ、行こう」
「うん」
「サユちゃん、何時頃起きるの?」
「いつも7時」
「じゃあ間に合うかな」