契約恋愛~思い出に溺れて~
旅路の夜
観光をし、夕食を外で済ませ、ホテルについたのは19時半頃だった。
「わーい。おとまりだぁ」
あんまりこういうホテルに泊まった事のない紗優は、ベッドにダイビングをして喜んでいる。
「探検していいよ。紗優ちゃん」
「うん! わあ、おフロちっちゃい! トイレといっしょだぁ」
「ユニットバスって言うのよ」
紗優は落ち着きなく、部屋の中の戸棚を開け閉めしたりしている。
「疲れた?」
英治くんが脱いだ上着をハンガーにかけていると、彼と目があった。
「ううん」
「二人ともこっちおいでよ。夜景が綺麗だ」
そう言いながら窓辺へとよる。
「うわぁー」