契約恋愛~思い出に溺れて~
彼の部屋につくとすぐにベッドに寝かされて、心配顔の紗優が枕元にやってくる。
彼は再び外に出て、数分後には薬を買ってきて飲ませてくれた。
「少し寝な。話はそれからだ」
頭を撫でながらそう言われて、私は素直に目を閉じた。
折角のお休みなのに、また紗優と遊んであげれないな。
そんな風に思いながらも、英治くんがいてくれるのなら大丈夫だろうとも思っている自分に気づく。
こんな風に誰か信頼できるなんて、やっぱりユウ以来初めてかも。
横になっていると幾分和らぐ頭の痛み。
「サユ、ママを寝かしてあげような」
「うん。でもサユここにいたい」
「退屈だろ?」
「ううん」