契約恋愛~思い出に溺れて~
そう言って、彼は素早く周りを見て、私の肩を抱くと触れるだけのキスをした。
「まあそれは、アイツやユウさんより、これから長くいるんだから我慢するよ」
「何それ」
「これからずっと、一生一緒にいるつもりだから」
「うん」
彼の一生と私の一生が、同じ長さとは限らないことを、もう私は知ってる。
それでも誓おう。
この先、
何があっても、
一緒に悩んで、迷って、
共に乗り越えていくことを。
そう思える強さをくれたのは、あなただ。