幸せ探そうぜっ!!
荒井君の顔をチラッと見てみれば優しい顔をしていた。
怒っているわけではない。
焦っているわけでもない。
ただあたしを安心させようとしている顔。
あたしは荒井君のふにゃりと笑った顔と、優しい顔と真剣な顔しかしらない。
もっといろんな顔を知りたいと思うし、いろんな荒井君を知りたいと思っている。
「……クラスには、荒井君を名前で呼ぶ人がたくさんいるでしょ?」
「あぁ、まぁね」
「それで……、その……」
言葉が続かない。
自分の頭の中でも整理できてないみたいだ。