幸せ探そうぜっ!!
自分の鈍臭さについて考えだしたらきりがないし、落ち込むばかりだ。
「あら?また森下だ」
あなたも再びですか。
声の主は、荒井君。
「もしかしてまた傘ないの?」
「……は、い」
そういえばお礼、言わなきゃ。
「あのっ!昨日は……」
「今日は一個しかないから、一緒に駅まで行こう!」
お礼を言わせてください。
あたしの言葉を遮っておきながら、荒井君はどんどん話を進めていく。
「駅まで送ってやんよ」
彼は語尾に“やんよ”を付けるのが好きなようです。