幸せ探そうぜっ!!



“もう一回”と言った彼の顔はどこか嬉しそうで――…。



「連君」


さっきとは違ってスムーズに言えた名前。


「……やっべ」





さっきより赤い顔で連君は下を向いた。


「……千鶴はさ、ちゃんと初めてだよ!」





初めてになれたの?あたし。


まったく意味が分からない。


「こんなに自分の名前を呼ばれて嬉しいって思ったのは初めてだよ」


次はあたしが赤くなる番だった。








< 62 / 81 >

この作品をシェア

pagetop