少年の愛したトロイメライ





授業の終わりを報せるチャイムが響く。

帰り支度を終えた友人たちが、教室から消えていく。


「安藤、日直だっけ」

「ああ。日誌、書くの忘れてたよ」

友人から日誌を受け取り、ペンを走らせる。


「やだな、雨」

「そう?私は、好きだけど」

クラスメイトの声が、意識に触れた。

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