うそつきでごめん





「……帰ろう」



ぽつんと呟いた言葉はひとりでいるには少し広すぎる生徒会室に寂しさを匂わせながら響く。床に置いてあった紺色の味気ないスクールバックを拾い上げると下駄箱に足を運ばせるその前に。


言葉とは裏腹にわたしが向かった先は別だった。



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