僕は生徒に恋をした
第十四章 私は先生に恋をした
先生を知ったのは、私がまだ中学生のとき。
義理の兄みたいな存在の手嶋裕之が勤務してる高校に、先生が新人として入ってきた。
佐々本恭司。
あんまり他人に興味のないお兄ちゃんの口から、同じ名前が何度も登場するのが珍しくて、私はずっとどんな人なんだろうと思っていた。
だからお兄ちゃんの高校に入学が決まったときは、やっとその人に会えると思ってすごく楽しみだった。
入学初日、私は一目見てすぐに彼が佐々本先生だと分かった。
「そこの生徒、どこ行くんだ?
入学式は体育館だよ」
それが先生が私にかけた、初めての言葉。
私は言われて初めて、体育館に向かうつもりが、逆方向に来ていたことに気付いた。
義理の兄みたいな存在の手嶋裕之が勤務してる高校に、先生が新人として入ってきた。
佐々本恭司。
あんまり他人に興味のないお兄ちゃんの口から、同じ名前が何度も登場するのが珍しくて、私はずっとどんな人なんだろうと思っていた。
だからお兄ちゃんの高校に入学が決まったときは、やっとその人に会えると思ってすごく楽しみだった。
入学初日、私は一目見てすぐに彼が佐々本先生だと分かった。
「そこの生徒、どこ行くんだ?
入学式は体育館だよ」
それが先生が私にかけた、初めての言葉。
私は言われて初めて、体育館に向かうつもりが、逆方向に来ていたことに気付いた。