僕は生徒に恋をした
だから、もしかしたら私にも可能性があるんじゃないかなんて都合のいい期待をしてしまう。

だけどそんな期待はすぐに崩れる。

翌日、クラスメイトの武内くんに告白され、通り掛かった先生にそれを聞かれてしまった。

付き合うな、と言ってもらえるとは思ってなかったけど、まさか武内くんをいいやつだと散々褒めて、私に付き合えと言うとは思わなかった。

期待した私がバカだった。

先生にとって、私が特別なはずないって分かっていたのに。

悲しくて悲しくて、何も考えたくなくて、私は武内くんの告白に応えた。

もう、いい加減に先生を諦めなくちゃいけないと気付いたから。

武内くんは先生がいう通り、すごくいい人だった。

かっこよくて、面白くて。

だけど先生みたいには思えない。

先生に感じるような胸のときめきはない。

私が恋をしてるのはやっぱり先生なんだ。
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