僕は生徒に恋をした
第十六章 ふりだし
翌朝、俺は校門を過ぎるあたりで山田を見かけた。
彼女の目は泣き腫らしたように真っ赤で、俺の胸は鋭く痛む。
山田が俺に気付いた。
「先生…」
泣かせたのは俺なのに、どんな言葉を掛ければいいのだろう。
「大丈夫だよ」
山田が真っ赤な目で笑う。
「私は大丈夫だから。
気にしないで、先生」
山田ははっきりと俺にそう言い、走って先に行った。
彼女の言葉はしっかりしていて、逆にショックを受ける。
山田が立ち直ろうとしているのが辛かった。
ずっと俺のことだけを考えて、忘れられないでいればいいのに。
そんな風に思ってしまう自分のわがままさに呆れる。
彼女の目は泣き腫らしたように真っ赤で、俺の胸は鋭く痛む。
山田が俺に気付いた。
「先生…」
泣かせたのは俺なのに、どんな言葉を掛ければいいのだろう。
「大丈夫だよ」
山田が真っ赤な目で笑う。
「私は大丈夫だから。
気にしないで、先生」
山田ははっきりと俺にそう言い、走って先に行った。
彼女の言葉はしっかりしていて、逆にショックを受ける。
山田が立ち直ろうとしているのが辛かった。
ずっと俺のことだけを考えて、忘れられないでいればいいのに。
そんな風に思ってしまう自分のわがままさに呆れる。