僕は生徒に恋をした
第十九章 やぶへび
「学校がお休みの日も、先生に会っちゃダメ?」

山田がそう言ってきたのは、彼女と付き合い出して一週間経った頃。

彼女とはたまに一緒に帰ったり、夜に電話で少し話をするくらいしかしてない。

まるで中学生の恋愛みたいだけど、山田は満足そうだから俺も焦らないようにしていた。

そんな山田からの急な誘いは嬉しい反面、返答に困る。

土曜日はお互い部活があるし、日曜日は大学時代の友人と久しぶりに会う予定だったから。

「急だし、無理かな?」

「友達と会う約束があるんだ」

多忙なやつだから、他の日に予定をずらすのも中々難しい。

「一緒に行く?
山田が嫌じゃなければだけど」
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