僕は生徒に恋をした
山田は観念したようで、大人しく座ったまま、膝が出るように少しだけスカートを持ち上げた。

彼女の小さな膝があらわになり、少し照れる。

女子高生の膝くらいで赤くなるなんて、俺の方がよっぽど子供かも知れない。

消毒を終えて絆創膏を貼った上から膝を少し強めに叩く。

「はい終了」

「痛っ」

俺は山田の反応に笑いながら、使った脱脂綿を捨てた。

「次の授業始まるぞ。
早く教室戻れ」

そう言って山田を追い出そうとしたとき、

「山田、大丈夫か」

保健室の扉が開き、手嶋先生が顔を覗かせた。
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