僕は生徒に恋をした
いくら洋平が多忙とは言え、レッスンが急に決まったのなら山田から連絡があったっていい。
山田が洋平の家にいるはずない。
俺はそう思い込もうとする。
だけど一方で、あんな曲を着メロに登録するやつなんてそうはいないと分かっている。
俺は無意識にリダイヤルしていた。
「―――しつこいな。
だからまたの機会に呼べって」
洋平は面倒くさそうに電話に出る。
俺は彼と世間話をする気なんてなかった。
「山田、いるの?」
俺はそれだけ聞く。
洋平は黙る。
沈黙の後に続くのは否定だと想像がついた。
「いないよ」
洋平はどうしたんだよ、と苦笑する。
「そんなこと確認しに電話したのかよ。切るぞ」
山田が洋平の家にいるはずない。
俺はそう思い込もうとする。
だけど一方で、あんな曲を着メロに登録するやつなんてそうはいないと分かっている。
俺は無意識にリダイヤルしていた。
「―――しつこいな。
だからまたの機会に呼べって」
洋平は面倒くさそうに電話に出る。
俺は彼と世間話をする気なんてなかった。
「山田、いるの?」
俺はそれだけ聞く。
洋平は黙る。
沈黙の後に続くのは否定だと想像がついた。
「いないよ」
洋平はどうしたんだよ、と苦笑する。
「そんなこと確認しに電話したのかよ。切るぞ」