僕は生徒に恋をした
第二十二章 約束
山田と口びるを重ねたのは、ほんの一瞬だった。
彼女を困らせたくなかったというよりは、自分の高まる感情を抑制させるため。
彼女の肩を掴んで体を離れさせると、途端に冷静になり、自分の行動に呆れた。
この間、彼女が嫌じゃなくなるまで待とうと決めたばかりなのに。
「ごめん」
俺は目の前で固まってしまった山田に向かって、やっとそれだけ言うことができた。
「嫌だったよな」
山田は即座に首を振る。
だけど彼女の顔はまだ緊張していて、きっと俺に気を使って否定してくれているのだと悟る。
「本当にごめん」
謝ったり許したりする問題じゃないと分かっているのに、俺はそれしか言えない。
彼女を困らせたくなかったというよりは、自分の高まる感情を抑制させるため。
彼女の肩を掴んで体を離れさせると、途端に冷静になり、自分の行動に呆れた。
この間、彼女が嫌じゃなくなるまで待とうと決めたばかりなのに。
「ごめん」
俺は目の前で固まってしまった山田に向かって、やっとそれだけ言うことができた。
「嫌だったよな」
山田は即座に首を振る。
だけど彼女の顔はまだ緊張していて、きっと俺に気を使って否定してくれているのだと悟る。
「本当にごめん」
謝ったり許したりする問題じゃないと分かっているのに、俺はそれしか言えない。