僕は生徒に恋をした
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「佐々ちゃんて、毎年チョコどれくらいもらってんの?」

部活が終わり、部員と一緒に用具を片付けていると、2年生の坂本にふと尋ねられた。

坂本は武内の次のキャプテンだ。

「何で?」

「いや、ただの興味本意」

うちのクラスの女子も佐々ちゃんに渡したやつ結構いたみたいだからさ、と坂本は俺の返答を期待の眼差しで待っている。

「やっぱり百個とかいっちゃうの?」

「いくか。
そんなに食ってたら、糖尿病になってるよ」

俺は笑ってしまう。

「うっそ。
もらったの全部食ってんの?」

坂本が目を丸くしながら、モテる男も結構辛いんだ、などとつぶやくものだから、俺は再び笑ってしまう。

「おこぼれを貰おうと狙ってたんだろ」

側にいた部員の松浦に肩を組まれると、坂本は作成失敗、と舌を出した。
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