僕は生徒に恋をした
「確かに、第一印象は最悪だったけど」

俺の言葉に山田はまた頬を膨らませた。

「お前変なことばっかりやらかすからな。
気になってたまらなかった」

靴下を表裏逆に履くわ、そんな短いスカート履いて裏庭で熟睡するわ。

俺が指を折りながら言うと、山田は、

「何でそんなこと覚えてるの?」

と真っ赤になる。

それは、もうそのときには山田のことばっかり目で追ってたから。

だけど、そんなことを言うのは悔しいからまだ教えてやらない。

「そうやって行動が幼稚なくせに、ちゃっかり手嶋先生とは噂になってるし。
俺のこと好きだって言ったかと思えば、武内と付き合うし」

本気で、俺のことからかってんのかと疑ったこともあった。
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